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慶大生がノーベル賞級の発見かも? スピンゼーベック効果

日本の研究者によって、磁石の両端に温度差を付けるだけで電子スピンの流れができる「スピンゼーベック効果」が世界で初めて確認され、論文がNature(ネイチャー)に掲載されました。

(10月8日にオンラインで公開されたようです・・・ちょっと遅いニュースですね。)

著者は慶応義塾大学大学院1年の内田健一さん(22)、齊藤英治講師、東北大学金属材料研究所の前川禎通教授らのグループ。


この研究は、内田健一さんの慶応大学理工学部の卒業研究として行われ、Natureの論文は学部の卒業論文が元になっています。

学部の卒業論文がNatureに載るなんて、スゲェェェー。




「ゼーベック効果」(Seebeck effect)は、物体に温度差をつけると電圧が生じる熱電効果の一種で、1821年に発見されました。

この効果は、現在、高温や低温を測る温度計の熱電対(thermocouple)などに使われています。

(逆に電圧を温度差にする「ペルチェ効果」(Peltier effect)が1834年に発見され、ペルティエ素子としてパソコンの冷却などに使われています。)



この「ゼーベック効果」と同じようなことが磁気的に起こる「スピンゼーベック効果」(磁気的ゼーベック効果)は理論的には起こるはずのものでしたが、電子スピンを測定するのが容易ではなかったこともあり、これまで観測はされていませんでした。


今回のスピンを測定には、「逆スピンホール効果」(inverse spin Hall effect)という現象を用いています。

(温度差の方向に磁場をかけ、それに垂直な方向の起電力を測定。)




日本語による詳しい解説(pdf)

http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2008/kr7a43000000genl-att/081006.pdf

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/press_release/pdf2008/20081009.pdf

http://www.mat-bcmos.jst.go.jp/gaiyou.pdf




電子の電荷とスピンを応用する分野「スピントロニクス」の世界には、見つかっていない面白い現象がまだあるかもしれませんね。

去年(2007年)のノーベル物理学賞(グリューンベルク、フェールト)も巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant Magneto Resistive effect)でしたし。




内田さんの写真あり

“22歳の頭脳” 世界へ ネイチャーに慶大生の論文
2008年10月11日 夕刊
 日本人の相次ぐノーベル賞受賞に全国が沸く中、今春に慶応大学理工学部物理情報工学科を卒業した内田健一さん(22)=神奈川県相模原市=が世界で初めて発見した現象が、九日発行の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。大学生の論文が同誌に掲載されるのは異例で、次代の“日本の頭脳”として期待がかかっている。

 内田さんが発見したのは、磁石に引き寄せられる鉄などの金属の両端に温度差を与えると、磁気の流れ(スピン流)が発生するという「スピンゼーベック効果」。スピン流を用いると、磁気ディスクに従来より高密度の情報が記録できると見込まれており、新しい技術として利用が期待されているという。

 内田さんは昨年四月、電子の持つ磁気(電子スピン)を工学的に利用する「スピントロニクス」の研究室に配属。スピントロニクスは今世紀になって注目された分野で、内田さんを指導する斉藤英治慶大専任講師らが確立したばかりの電子スピンを計測する手法を用いて、半年の実験で自らの発想を裏付けた。

 さらに、半年がかりで東北大金属材料研究所と協力して理論を確立。卒業研究として、内田さんが中心になり論文をまとめ、同誌に投稿した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008101102000245.html




【科学】温度差で磁気の流れ実現 慶大院生が新現象発見
2008.11.3 09:11

 磁石の両端に温度差をつけるだけで磁気が流れる新現象を、慶応大大学院理工学研究科修士1年の内田健一さんらが発見した。省エネで大容量の磁気メモリー開発につながる成果で、パソコンやDVDなどへの応用が期待できる。「スピンゼーベック効果」と命名し、英科学誌「ネイチャー」に発表した。

 金属の両端に温度差をつけると電流が生じる現象は、「ゼーベック効果」として知られる。磁気の流れ(スピン流)と電流は、ともに電子の移動で発生するため、磁気だけが流れる現象も存在すると予想されていたが、未発見だった。

 内田さんは慶大理工学部の卒業研究で、この課題に挑戦。長さ6ミリの磁石(鉄とニッケルの合金)の両端に白金を取り付け、磁気の流れを電流に変換して観察した。その結果、磁石の両端に温度差をつけると、磁気は高温側と低温側へ逆方向に流れることが判明。東北大と共同で理論的に検証し、“磁気版ゼーベック効果”と確認した。

 この現象では、電荷は磁石の両端から打ち消し合うように移動するため、電流は発生しない。発熱によるエネルギー損失が避けられ、磁気メモリーの大幅な省エネも期待できる。

http://sankei.jp.msn.com/science/science/081103/scn0811030914001-n1.htm




ネイチャー掲載論文

"Observation of the spin Seebeck effect", K. Uchida, S. Takahashi, K. Harii, J. Ieda, W. Koshibae, K. Ando, S. Maekawa, E. Saitoh, Nature, 455, 778-781 (2008)
doi:10.1038/nature07321
http://www.nature.com/nature/journal/v455/n7214/full/nature07321.html


Highlights: 物性:熱の入ったスピントロニクス

スピン・ゼーベック効果は、「スピン電力(spin power)」を発生してスピントロニクス・デバイスを駆動できる。これは、サーモスピントロニクスへの道を開くものである。

http://www.natureasia.com/japan/nature/updates/index.php?i=68749

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