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黒鉛の超伝導のメカニズム解明 東北大学

黒鉛(C)にアルカリ金属やアルカリ土類金属などをドープすると超伝導体になることは知られていましたが、そのメカニズム(どの電子がクーパーペアを形成するのか)は未解明でした。

東北大学のグループが、光電子分光(Photoelectron Spectroscopy:PES)によって、そのメカニズムを解明したそうです。


黒鉛の超伝導体の超伝導転移温度(Tc)は、2005年に発見されたC6Caの11.5 Kが最高らしいので、今回の成果がもとになって30 Kを超えるような超伝導体が出てくれば面白いのですが、難しいだろうな。



鉛筆の芯がリニア走らす? 黒鉛の超伝導体メカニズム解明

11/14 00:59更新
 鉛筆の芯(しん)に使われる黒鉛が超電導体になるメカニズムを、東北大学大学院理学研究科などの研究チーム(高橋隆教授)が解明し、英科学誌「ネイチャーフィジックス」(電子版)に発表した。リニアモーターカーの電磁石やがんの診察に使われるMRI(磁気共鳴画像装置)などに応用されている超電導体に、安全で安価な黒鉛が使えれば、さまざまな工業製品への応用も期待できそうだ。
 超電導は、金属などを絶対零度(マイナス273度)近くまで冷やすと電気抵抗がなくなる現象。炭素原子の層状構造を持つ黒鉛にカリウムなどの金属を含ませると、超電導体になることは約40年前から知られていたが、そのメカニズムは謎だった。
 研究チームは物質内の電子の動きを解析できる「光電子分光装置」を使い、カルシウムを含んだ黒鉛の超電導電子を直接観測することに初めて成功。その結果、超電導になるのは黒鉛(炭素)ではなく、カルシウムから供給され黒鉛の間を流れる電子であることを突き止めた。
 この層間電子の存在は、30年以上前に日本の研究者が予想したが、これまでは観測ができなかったため、研究は進展していなかった。今回の成果で、予言の正しさが実証された。黒鉛をベースに、より高い温度で超電導になる物質の研究、開発にもつながりそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081114-00000106-san-soci
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/195517/



東北大学、黒鉛が超電導になるメカニズムを解明
2008年11月11日 WIRED VISION

東北大学大学院理学研究科の佐藤宇史助教らの研究グループが11月10日、鉛筆のしんなどに使われている黒鉛(グラファイト)が低温で超電導になるメカニズムを解明したと発表した。9日(英国時間)付の英科学誌『Nature Physics』のオンライン速報版に掲載された。

佐藤助教らのグループは、高エネルギー分解能を持つ装置と「光電子分光」と呼ばれる手法で黒鉛超電導体の超電導電子を直接観測。超伝導を担う電子が、グラファイト単独層に存在する電子ではなく、層の間に新たに形成される「層間電子状態」に存在する電子であることを突き止めた。

また、層間に挿入されたカルシウム原子は、層間電子状態に電子を与えると同時に、層間電子が超伝導になることを助ける働きをしていることも分かった。層間電子の存在を確認するとともに、その超伝導への寄与を明らかにできたという。

http://wiredvision.jp/blog/wiredscience/200811/20081111210123.html



もう少しだけ詳しい解説
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20081110/index.html

(PDF)

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/press_release/pdf2008/20081110.pdf




元論文

"Fermi-surface-dependent superconducting gap in C6Ca", K. Sugawara, T. Sato, T. Takahashi, Nature Physics, Published online: 9 November 2008
doi:10.1038/nphys1128

http://www.nature.com/nphys/journal/vaop/ncurrent/abs/nphys1128.html


アブストラクトを見る限り、角度分解光電子分光(angle-resolved PES) により、クーパー対の超伝導ギャップを測定したようです。

PES自体は以前からあるので、「角度分解」というのが重要なのでしょう。

(論文では「photoemission spectroscopy」になっていますが、「photoelectron spectroscopy」と同じです。)




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